♪鳥くんの三宅島レポ パート2
- 人生最大のピンチ編 -
BIRD CRAZYスコットさん!
やや寝不足だけど、早起き! しかし大雨だ。もう一回寝た(笑)。8:00頃昨日の余韻でフラつきつつ、アカコッコ館に向かう。今日は帰りの船までアカコッコ館でのんびりだ。昨日いろんな意味で満喫したので、アカコッコやコマドリを横目で見つつのんびり島時間を過ごす。広中さんはひたすら撮影をしている。今日はなんと島ではほとんど記録のないコルリを撮影した。すごい!!! 前回、初めて三宅島に来たときのオレみたいだ(笑)。
その後広中さんは行方不明になり、しばらく戻って来なかった。そろそろ港に向かう時間になってようやく「コマドリなんとか撮影できました~~」と笑顔で戻って来た。すごいパワーだ。今回の滞在は短いが非常に中身が濃い。まだまだドラマは続く!

帰り道は三宅島の醍醐味の一つ=船上ウォッチングだ。
帰りに港の待合室でオーストラリアのバードウォッチャー「スコットさん」に出会った。長身で細身のかっこよすぎる兄さんだ。三宅島は海外でも有名な探鳥スポットのようで、図鑑を見ながら「これを見た」「これは見た?」 ほとんど「This ONE!」「rare!」「many!」くらいで通じてしまうんだけど(笑)。
船上ウォッチングはスコットさんと広中さん、たまたま乗り合わせたアカコッコ館の海野さん、我孫子から島に鳥を見に来ていたと言うグループの大勢で見ることになった。我孫子のグループの人たちは「♪鳥くんだ~~~!」「こりゃあ一緒にいればなんか見れるぞ!」って雰囲気で、絶対なんか見つけてやろう!と内心燃えていた(笑)。二日酔いで頭痛だったが、ついついサービスしてしまう♪鳥くんなのだ。
しかし雨でオオミズナギドリすら少ない。なんか出ないかな~~~なんか出ないかな~~~~としびれを切らしあきらめかけていた頃に小さなコウモリのような鳥が飛んでいるのを見つけた。ウミツバメの仲間だ。その数はどんどん増えて合計数十羽が飛んでいた。上面の褐色のラインと二またの尾を確認してオーストンウミツバメがいたことはわかった。スコットさんにも図鑑を見せて「this one!」と教えてあげた。「my first record!!!」と歓んでいた。広中さん、我孫子のグル-プの人も興奮していた。
前回出現したアナドリは確認できなかった。「どこ?」「どれ?」「あっち?」「こっち?」「見れた~~!!」「わかった~~~」「わからない~~」様々な声。スポーツの実況中継さながらに出る鳥について説明する♪鳥くん。オーストンウミツバメは前回同様に大島と三宅島の中間あたりに現れた。その後ハシボソミズナギドリがコンスタントに現れ、突如目の前にオオトウゾクカモメが出現して海鳥ウォッチングはピークに達した。

オオトウゾクカモメは全員が識別できる近距離でかなり盛り上がった。残念ながらクロアシアホウドリは出なかったが、アカエリヒレアシシギの小群れやウミスズメ、浮遊物のように丸まって寝るシノリガモなどが時折現れて盛り上げてくれた。何度かアオサギが海上を飛ぶのを見たが、どこへ向かうのだろうか?
房総半島が見えてからもしばらくはパラパラとオオミズナギドリやハシボソミズナギドリを見かけた。ちょうど今はハシボソミズナギドリの渡りのシーズンだ。船上ウォッチングは毎回何が出るかわからないのが楽しい。そうそう、帰りはイス席で十分。ほとんどデッキで鳥を見てるから、イスもいらないんだけどね(笑)。今回は一度もイスに座らずにデッキにいた。鳥バカ。スコットさんも鳥バカだった。英語で言うとBIRD CRAZY か?2人は特に一度も休まずに海鳥を探していた。
雨の東京に着くと、ついさっきまで島にいて、広い海を見ながらかえって来たことが夢だったような喧噪の世界。前回より余裕があった初日の朝。この世の終わりを感じた午後。のんびり過ごした雨の朝=鳥見なくても楽しいアカコッコ館。国際色豊かな帰り道。今回もおもいでもりだくさん。様々なドラマを用意してくれた。
すでに次回は5月末、再び島へ行く。今度は長く滞在。もういっそのこと住んでしまおうか?

※ミソサザイ=モスケミソサザイ。コマドリ=タネコマドリ。ヤマガラ=オーストンヤマガラ
永井真人(♪鳥くん)
作詞・作曲家、インタープリター、ときどき歌手。野鳥雑誌『BIRDER』で連載を持つほか、ラジオ、環境系・ネイチャー系の講演などで活躍中。日本野鳥の会バードウォッチング検定1級。環境省「環のくらし応援団」メンバー。著書に『地球の環』(さかなクン、琉球サンゴくん共著)、『カモメ観察ノート』(文一総合出版)。主な提供楽曲に、アニメ「遊技王デュエルモンスターズ」オープニング曲「WILD DRIVE」、Kinki Kids「HEY!和」、ロッテアイスCMソング 滝沢秀明「瞳を閉じて」など多数。
http://www.nagaimasato.com/